あらためて確認したい 災害から住まいを守る基礎知識 解説編

記事提供・監修:長嶋修(外部リンク)

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テーマ1耐震

1建物の耐震基準とはどういったものか

現行の建築基準法による耐震基準とは、震度5程度の中地震では「柱などの主要構造に大きなひび割れなど起こらず、外壁等に軽微なひび割れの被害が起きる程度」で、建物を補修し再使用ができるレベル。震度6程度の大地震では「建物に一定程度の損害が発生しても倒壊・崩壊には至らず、人命を確保できる程度」とされています。

Point!
現在の耐震基準は昭和56年に大幅改正、さらに平成12年にも改正されています。昭和56年以前の建物の場合は耐震診断をおすすめします。

2設計性能評価と耐震等級について

住宅性能表示制度の「設計性能評価」を取得している物件の場合には「耐震等級」が表示されています。この等級には1~3まであり、耐震等級1が、建築基準法の耐震基準と同等。耐震等級2はその1.25倍、耐震等級3は1.5倍の強さとされています。

設計性能評価と耐震等級について
Point!
まずは「設計性能評価」の有無を確認。さらに耐震等級が高ければ高いほど耐震度は高いといえる。

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3「耐震」「制震」「免震」の違いについて

建物に制震ダンパーなどを取り付けて地震エネルギーを吸収するのが「制震構造」。「免震構造」は、建物と土地の間に積層ゴムやダンパーを設置し、建物が受ける地震エネルギーを軽減し、揺れを減衰するもの。それ以外の従来型・一般的な建物を「耐震構造」といいます。

「耐震」「制震」「免震」の違いについて
Point!
構造の種別については、物件のパンフレットやモデルルーム、モデルルームに設置している設計図書などで確認しましょう。

4建物の形やバランスの見方

耐震性の観点からは、建物は原則として「直方体」などのシンプルな形が望ましい。複雑な形状や、下階より上階が大きいなどの場合には、それに対する設計上の配慮を確認したいところです。

Point!
マンションの場合は間取りの形というよりも、建物全体の形に注目しましょう。

5地震が起きる確率の予測について

「海溝型地震の長期評価の概要(文部科学省)」では、例えば南関東でマグニチュード6.7~7.2程度の地震が30年以内に発生する確率は、70%程度としています。その他多くの地域ごとに地震発生確率は異なります。

Point!
参考:海溝型地震の長期評価(外部サイト)

6大まかな地質の違いについて

「洪績層(こうせきそう)」「沖積層(ちゅうせきそう)」など、地盤(地質)にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。同じ層でも地域ごと・場所ごとによって、地層や砂質にも違いがあることに注意が必要です。

大まかな地質の違いについて
Point!
地盤の特性を把握したうえで、それに合わせた対策が取られているかどうかの確認を。

7地形と地盤との関係は

「台地」「谷地」「埋立地」など地形の違いのよっても、地盤としてそれぞれに特徴がありますので、あらかじめ調べておいたほうがよいでしょう。

地形と地盤との関係は
Point!
谷地や埋立地の場合は特に耐震性だけでなく水害、液状化など地震以外の災害の可能性も考慮を。

8地盤調査の必要性について

周辺の地盤に問題がなさそうであっても、家を建てる土地そのものについて地盤調査や必要に応じた地盤改良を行うことは必須。お隣同士の土地でも、地盤の強さが異なることがあります。建築基準法において2000年から、事実上の義務化となっています。

Point!
地盤調査は更地の場合なら地盤調査会社へ依頼を。中古物件などの場合は建物の傾きなどに地盤の問題が現れやすいのでホームインスペクション(住宅診断)などで調べるのが有効です。

災害から住まいを守る基礎知識 自己診断編

記事提供・監修

不動産コンサルタント・株式会社さくら事務所(外部サイト) 長嶋修

不動産デベロッパーで支店長として幅広く不動産売買業務全般を経験後、1999年に業界初の個人向け不動産コンサルティング会社である、不動産の達人 株式会社さくら事務所を設立。以降、様々な活動を通して“第三者性を堅持した個人向け不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築いた。国土交通省・経済産業省などの委員も歴任。また自身の個人事務所(長嶋修事務所)でTV等メディア出演 、講演、出版・執筆活動等でも活躍中。業界・政策提言や社会問題全般にも言及する。

記事提供・監修:不動産コンサルタント・株式会社さくら事務所 長嶋修

不動産の達人 株式会社さくら事務局